インプラント治療とは
歯を失ったら、放置しないこと

歯を失ったままにすると、周囲の歯の移動や噛み合わせの変化、食事のしにくさなどにつながることがあります。噛む機能と認知機能との関連を示す研究もありますが、歯を失うことが認知症の直接的な原因になると断定できるものではありません。歯を失った場合は、そのままにせず治療方法をご相談ください。
インプラントとは、
どんな治療?

インプラント治療とは、歯を失った部分の顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋入し、その上に人工の歯を装着する治療方法です。 歯を失った場合には、入れ歯・ブリッジ・インプラントなどの選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、お口の状態やご希望を確認しながら治療方法を検討します。 インプラント治療後は、インプラント周囲炎などを防ぐため、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスが必要です。
インプラントの
メリット・デメリット

インプラント治療は、入れ歯やブリッジ同様、メリットもデメリットもあります。
その点を十分ご理解のうえで、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
当院では、各治療法の説明を丁寧に行い、患者さまが十分納得されてから治療を進めますので、ご不明な点はお気軽にご相談ください。
メリット
- 固定式の人工歯のため、入れ歯と比べて噛みやすくなる場合がある
- 天然歯に近い見た目を目指せる
- 噛む刺激が顎の骨に伝わることで、骨がやせるのを抑える助けになる場合がある
- 両隣の健康な歯を削らずに治療できる
デメリット
- 外科的手術が必要になる
- 骨の状態によっては、骨造成(GBR)を先に行う必要がある場合がある
- メンテナンスを怠ると、インプラント歯周炎になる可能性も
- 治療に時間がかかる
- 自由診療のため、費用が高額になる
- 骨の状態や全身状態などによっては、インプラント治療を適応できない場合がある
インプラント治療の流れ
現在、数種類のインプラント治療法が開発、実施されていますが、当院では、患者さまの状況やご希望によって適切なものを選んで施術しています。ここでは2回手術を行う基本的な術式における流れをご説明します。
-
1カウンセリング
患者さまが歯を失った原因を追及し、ご要望や今後のライフスタイルに応じて治療内容をご提案します。ご不明の点などあれば、ご遠慮なくお尋ねください。
-
2CT撮影、精密検査
口腔内をカメラで撮影するほか、顎の骨の状態を診ることが重要なので、CT撮影を実施し、お口の中から顎の骨の状態までを調べていきます。
-
3治療計画の説明、初期治療
カウンセリングと精密検査を踏まえて治療計画を立て、患者さまにお伝えします。歯並びの調整が必要な場合や、重篤な歯周病がある場合、また骨量が不足している場合はその説明をしてから、それぞれの治療を優先させていただくことがあります。つまり、お口の中を万全な状態にしてからインプラント治療に入ります。
-
4一次手術:インプラントの埋入
治療計画に基づき、インプラント埋入予定箇所の歯肉を切開し、顎の骨に穴を開けます。骨にインプラント本体を埋入し、歯肉を閉じます。基本的に局所麻酔や静脈内鎮静下で行う外科手術です。
-
5治癒期間
インプラントを埋入した後は、インプラント体と顎の骨が結合するまで治癒期間を設けます。必要な期間は骨の状態や治療方法によって異なります。条件が整えば、「即時荷重インプラント」として手術当日に仮歯を装着できる場合もあります。初診から最終的な人工歯を装着するまでの期間・通院回数については、治療計画をご説明する際に個別にご案内します。
-
6二次手術:歯肉治癒期間
インプラントと骨が結合しているかどうかを確認し、再度歯肉を最小限開きます。そこへ、アバットメント(土台)という結合部分を装着します。
-
7型取り、完成装着
インプラントに被せるもの(歯の部分)をつくるために、型取りを行います。被せものの歯ができ上がったら、アバットメントに装着します。これで、形としては完成です。
-
8定期検診:メンテナンス
インプラント手術のプロセスがすべて終了しても、治療は終了ではありません。せっかく時間や費用をかけて治療したインプラントを長持ちさせるためにも、口腔内を清潔に保つようメンテナンスをしっかり行うことが大切です。定期的に当院の検診を受けていただくほか、ご自宅でのセルフケアの方法なども指導します。
よくある質問
インプラントとは、体内に埋め込む医療材料の総称です。歯科においては、歯を失った部分の顎の骨に埋め込む「人工歯根(デンタルインプラント)」のことを指します。インプラントの上に人工の歯(上部構造)を取り付けることで、失った歯の見た目と機能をほぼ天然歯に近い状態で回復できます。北九州市でインプラントをお考えの方は、まずはお気軽に当院へご相談ください。
インプラントの歴史は古く、古代ローマ・中南米の遺骨から原始的なインプラントが発見されています。現代の治療法として確立したのは、1952年にスウェーデンのブローネマルク博士がチタン金属と骨が結合する現象(オッセオインテグレーション)を発見してからです。1965年に臨床応用が開始され、1980年代以降に世界中で普及しました。以来、表面処理技術・材料・デジタル診断などの改良が重ねられ、現在では長期の安定性が科学的に実証された信頼性の高い治療法となっています。
歯を失った場合の主な治療法は3つあります。
- ①取り外し式の入れ歯(義歯):保険適用で費用が抑えられますが、固定力が弱くずれやすい場合があります。
- ②ブリッジ:両隣の歯を削って橋のように人工歯を固定する方法です。保険適用のものもありますが、健康な歯を削る必要があります。
- ③インプラント:顎の骨に直接固定するため安定性が高く、隣の歯に負担をかけません。
また当院では、入れ歯をインプラントで固定する「インプラントオーバーデンチャー」も提供しています。それぞれの利点・欠点をカウンセリングで丁寧にご説明しますので、北九州市でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
現在のインプラントは、主にチタンまたはチタン合金で製造されています。チタンは機械的強度が高く、骨との結合性(生体親和性)に優れ、金属アレルギーのリスクが極めて低い素材です。インプラント体と骨の結合を促進するために、表面に微細な凹凸加工を施した製品が多く使用されています。
インプラントは主に3つのパーツで構成されています。
- ①インプラント体(フィクスチャー):顎の骨の中に埋め込む人工歯根部分。
- ②アバットメント:インプラント体と人工の歯を連結する部品(支台部)。患者さまの歯肉の厚さや埋入角度に合わせて高さを調節できます。
- ③上部構造(クラウン):実際に見える人工の歯の部分。
また、インプラント体の上に特殊な装置を付けて取り外し式の入れ歯を固定する「インプラントオーバーデンチャー」という方法もあります。患者さまの状態に合わせて最適な構造をご提案します。
インプラント治療は原則として自由診療(健康保険適用外)となるため、費用は全額自己負担となります。詳しい費用は当院の料金表ページをご確認いただくか、初診カウンセリングにてご説明します。
なお、外傷や腫瘍などで顎骨を失った場合・先天的な歯や顎骨の欠損がある場合など、一定の条件を満たすケースでは健康保険が適用されることがあります。また、医療費控除の対象となりますので、確定申告の際にご活用ください。治療開始前に検査費・手術費・上部構造費を含めたトータルの費用を必ずご確認の上、ご納得いただいてから治療を開始します。
治療開始から終了までの期間は、患者さまの骨の状態・治療内容・症例の複雑さによって異なります。一般的には3〜6ヵ月程度が目安です。インプラントを埋め込んだ後、骨と結合するまで下顎で2〜3ヶ月、上顎で4〜6ヶ月程度の待期期間が必要です。
条件が整えば「即時荷重インプラント(手術当日に仮歯装着)」や「抜歯即時インプラント(抜歯当日に埋入)」を選択できる場合があり、治療期間を短縮できることがあります。詳しくは初診カウンセリングにてご説明します。
はい、当院では全症例で歯科用CT撮影を行っています。CTにより顎骨の3次元的な形状・骨量・骨質・神経・血管の位置関係を正確に把握することで、インプラントを埋める位置・角度・深さを精密に設計し、重要な組織を傷つけるリスクを最小化できます。また、当院ではCT画像をもとにコンピュータでシミュレーションを行い、「サージカルガイド(ガイデッドサージェリー)」を使用した精度の高い手術を実施しています。
手術中は局所麻酔を使用して痛みに配慮しますが、感じ方には個人差があります。歯肉の表面への麻酔を先に行ってから麻酔液を注入しますので、注射時の痛みも軽減されます。
手術への緊張や不安が強い方には、静脈内鎮静法についてもご相談いただけます。術後は鎮痛薬を処方しますので、通常数日以内に落ち着きます。
手術後数日間は手術部位周辺が腫れることがあります。腫れの程度は手術の規模や個人差によって異なりますが、通常1週間程度で徐々に引いていきます。内出血により頬の一部が紫色になることがありますが、これも時間の経過とともに消退します。当院ではサージカルガイドを使用した低侵襲な手術を行うことで、腫れや出血を最小限に抑えるよう努めています。気になる場合はお気軽にご連絡ください。
チタン製のインプラントは非磁性体のため、MRI(磁気共鳴画像)検査を受けても基本的に問題ありません。ただし、インプラントの上部に磁石を使った装置(インプラントオーバーデンチャーの一部など)が入っている場合は画像に影響が出ることがあります。MRI検査を受ける際は、事前に検査機関の医師・担当歯科医師にインプラントを入れていることをお伝えください。
インプラントを長期的に良好な状態で維持するには、定期的なメンテナンスが欠かせません。日常の歯磨きだけでは取り切れない汚れの除去・噛み合わせの確認・インプラント周囲の骨と歯肉の状態チェックを行い、問題があれば早期に対処します。メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)のリスクが高まり、インプラントの脱落につながる場合もあります。定期的にご来院ください。
インプラント治療後に起こりうる主なトラブルは以下の通りです。
- 上部構造(人工の歯)の破損・脱落:特に噛む力が強い方は注意が必要です。
- スクリューの緩み:アバットメントや上部構造を固定するスクリューが緩む場合があります。
- インプラント周囲粘膜炎:インプラント周囲の歯肉に限局した炎症。適切なケアで改善できます。
- インプラント周囲炎:炎症が骨にまで及ぶ状態。悪化するとインプラントの脱落につながるため早期対処が必要です。
これらのリスクを最小化するためには、毎日の適切な口腔ケアと定期メンテナンスが最も重要です。何か気になることがあれば早めにご相談ください。
インプラントはチタンが骨とよく結合しますが、天然歯と比べて歯肉との結合が弱く感染しやすい特性があります。以下の点に特に注意してください。
- 毎日の丁寧な歯磨き(歯ブラシ+歯間ブラシやフロスの使用)でインプラント周囲を清潔に保つ。
- 喫煙はインプラント周囲炎のリスクを著しく高めるため、禁煙または大幅な節煙を強くお勧めします。
- 定期メンテナンス(3〜6ヶ月ごと)には必ず来院する。
- 違和感・痛み・動揺感があればすぐにご連絡ください。
- 【1回法】インプラント体を骨に埋入後、一部を歯肉の外に出した状態にする方法。2回目の手術が不要です。
- 【2回法】埋入後に一旦歯肉で完全に覆い、数ヶ月後に再度切開して2回目の手術を行う方法。より確実な骨結合が期待できます。
- 【即時荷重インプラント】インプラント埋入当日に仮歯を装着し、その日から噛める治療法です。適応条件を満たす場合に行います。
- 【抜歯即時インプラント】抜歯と同日にインプラントを埋入する方法。治療期間と患者さまの負担を大幅に軽減できます。
どの術式が最適かは、精密検査後に担当医がご提案します。
インプラント治療は外科手術を伴うため、全身の健康状態の確認が必要です。以下に該当する方は治療前に必ずご申告ください。
- 高血圧・心疾患などの循環器系疾患がある方
- 糖尿病・骨粗鬆症などの全身疾患がある方
- 特定の薬(ビスホスホネート製剤など)を服用中の方
- 喫煙される方(インプラント周囲炎リスクが高まります)
- 歯周病が未治療の方(先に歯周病治療が必要です)
また、顎の骨の量が不足している場合でも、当院では骨造成(GBR・サイナスリフト等)に対応しており、「他院で断られた」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
歯周病が残存している状態でインプラント治療を行うと、インプラント周囲炎のリスクが著しく高まり、長期的な成功率が低下することが研究で報告されています。そのため、インプラント治療の前に歯周病治療を完了させる必要があります。当院は日本歯周病学会認定医が在籍しており、歯周病の専門的な治療からインプラントまで一貫してご対応できます。北九州市で歯周病とインプラントの両方でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
インプラントとは、体内に埋め込む医療機器や材料の総称です。歯が無くなった場合に、顎骨に埋め込む人工歯根もインプラントの一つであり、正確には歯科インプラント(デンタルインプラント)と呼称されます。
インプラント治療のよくある質問については、公益社団法人日本口腔インプラント学会の情報を参考にしています。
「費用・期間を確認したい」「骨が足りないと言われた」「北九州市でインプラントを相談したい」など、お気軽にご来院ください。
医療法人錦秋会 とむら歯科クリニック(北九州市八幡東区枝光2-4-15)
TEL: 093-662-6622 / 9:00〜13:00・15:00〜19:00 休診日:日曜・祝日、第2・第4木曜日(その週の土曜日は17:00まで診療。祝日のある週は木曜日診療)


