オールオン4

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上下の歯の全部を、あるいは大部分を失った場合、従来なら総入れ歯という対策を施していましたが、いまは「オールオン4」というインプラント治療をおすすめしています。
これは、失った歯の代わりとして、上か下、または上下の全部の歯を最小で4本のインプラントで支えるものです。
普通の総入れ歯でトラブルのある方や、1本歯を失うごとにインプラント治療を行うといろいろと負担が大きくなって困るという患者さまに適切な治療法です。

このようなお悩みはありませんか

  • 入れ歯が合わなくて、食べることに支障がおきている
  • 入れ歯を、毎食後、お手入れをするのがめんどうになってきた
  • 歯があちこち不調だが、一つひとつ治療するのは時間がかかり過ぎる
  • 骨が足りないとかで、インプラント治療を断られた
  • 上下とも、虫食い状態に抜けてしまっている

オールオン4とは

「オールオン4」とは、最小4本のインプラントで片顎全体の人工歯を支えるもので、歯の機能はほぼ天然歯に近く回復できるうえに、患者さまの治療およびその後のケアなどの点で負担軽減が見込める前向きな治療法といえます。
実際に、総入れ歯の方がオールオン4に移行するのは比較的簡単ですが、数本でも歯がまだ残っていて、あと数年で抜歯になるだろうと予測がつく場合、すでに欠損しているところやこれから抜けるところを1本1本インプラントで補うのは、時間や費用の点で非常に効率が悪いため「オールオン4」を選択される方も多くいらっしゃいます。

オールオン4のメリット・デメリット

インプラント版総入れ歯の「オールオン4」。当然ながら、入れ歯と比較しても、1本だけのインプラントと比較しても、メリットもデメリットも存在します。検討材料にしてください。

メリット

  • 天然歯に近い力でよく噛めるようになる。入れ歯では敬遠していたものもOKに
  • 外れたり、ずれたりしないので、本来の滑舌が回復して話しやすくなる
  • 噛む刺激が骨に伝わり、骨の吸収を抑えられる
  • 歯の見た目が美しくなる
  • インプラント手術の即日に人工歯を入れられるので、治療期間が短縮できる

デメリット

  • 大がかりな外科手術になる
  • 健康な歯が少し残っている場合、それを抜歯する必要がある
  • 生活習慣（喫煙など）や慢性疾患（糖尿病など）によっては、高リスクと診断されると治療が受けられない可能性も
  • 自由診療のため、かなり高額な費用となる
  • オールオン4手術が可能な歯科医院が限られている

治療の流れ

手術を要するオールオン4治療の基本的なケースの流れをご説明します。

  • 1カウンセリング

    患者さまのお悩みやご希望をうかがいます。そのうえで、オールオン4について詳しくご説明します。ご不明の点などがあれば、ご遠慮なくお尋ねください。

  • 2検査など

    口腔内撮影のほか、CT撮影、レントゲン検査、必要に応じて歯周検査を行い、治療に必要なデータを取ります。

    【検査内容】
    o 歯周検査
    o 口腔内の写真撮影
    o CT検査
    o パノラマレントゲン撮影
    o 噛み合わせ確認
    o インプラント治療では、患者様の現状を正確に把握することが治療結果に直結します。
    詳細な検査を行い、口腔内や顎の骨の状態を的確に評価することが重要です。

  • 3治療計画の説明、初期治療

    検査結果をもとに、診断結果および治療計画をお伝えするとともに、矯正や歯周病などの治療、調整が必要であれば、そちらを先に行う旨、お知らせします。オールオン4治療が決定したら、先に仮歯のための型取りを行います。

  • 4手術

    静脈内鎮静法で行うのであれば、その説明を行ってから点滴を行います。歯が残っている場合には、まず抜歯を行います。オールオン4の手術では、インプラント本体を埋入し、その日のうちに仮歯を被せます。手術が終わったら、しばらくお休みしてからご帰宅になります。

  • 5調整など

    手術翌日に咬み合わせの調整、消毒を、手術1週間後に抜糸を行います。

  • 6最終型取り、装着

    手術後3～6カ月後に、最終的な人工歯のための型取りを行います。仮歯を最終的な綺麗な人工歯に置き換えます。

  • 7メンテナンス

    オールオン4でも、定期的に通院による定期検診を受けていただき、ご自宅でのセルフケアを行っていただきます。なお、オールオン4はネジを外すことができるので、定期検診の際に清掃を行います。

    【定期検診内容】
    o 噛み合わせチェック
    o 調整
    o 歯周病予防ケア
    o ブラッシングの確認や指導
    o オールオン4を長く使用するためには、定期検診を受け続けることが最も大切です。

費用

治療費：税込60万円/本
治療回数：4回
治療期間：9カ月
※口腔の状態によって変動が生じる場合があります。

治療期間・回数

状況次第ですが、インプラントを入れてから6カ月ほどかかります。
トータルで7～8回の通院治療となります。

フルマウスインプラント

フルマウスインプラントとは、文字通り、複数の歯を失った箇所それぞれにインプラントを埋入し、お口の機能を回復していく治療法です。
オールオン4と異なり、個別に治療するので、時間や費用の負担が大きくなりますが、天然歯に近い見た目の美しさと噛み心地は得られます。
そのとき、口腔内の状況次第では、矯正治療なども同時に行っていくことがあります。