抜歯即時インプラントとは
インプラント手術のタイミングは、一般的には抜歯から2〜6ヶ月後、骨や歯肉が治癒した後に行われることが多いです。
ただし、ケースによっては、抜歯と同時にインプラントを埋め込み、歯が欠けている期間をなくす、または極力短くする方法を取ることも可能です。
この治療方法を選択できる条件は限られていますが、低侵襲で短期間での機能回復が可能なため、QOL（生活の質）の向上に大いに役立ちます。
当医院では、術前診査で適応症と判断された場合、この治療方法を積極的に採用し、可能な限り低侵襲で早期の機能回復を目指しています。
抜歯即時と即時荷重インプラントの違い
即時荷重インプラントという方法があります。
即時荷重インプラントとは、インプラント体を埋入した直後に仮の歯を装着し、すぐに咬合機能を持たせる手法です。この方法の主な利点は、手術後すぐに見た目と機能を回復できることです。
通常、インプラントが骨としっかり結合するまで数ヶ月かかりますが、即時荷重インプラントではこの待ち時間を大幅に短縮できます。
こちらも、骨の質や量、咬合力の管理が重要であり、全ての患者に適用できるわけではありません。
抜歯即時インプラントとは、歯を抜いたその日にインプラント体を埋入する手法です。
この方法の主なメリットは、治療期間を短縮できることと、骨の吸収を最小限に抑えることです。
歯を支える顎骨の量が少ないと、埋め込んだインプラントが安定しません。
顎骨の量が減少する原因の一つは、歯槽骨（歯を支える骨）が時間の経過とともに溶ける「骨吸収」という現象です。
抜歯即時インプラントは、抜歯後に時間の経過とともに溶ける「骨吸収」を防ぎ、自然な歯並びや骨の形状を保持するのに役立ちます。
抜歯即時インプラントの条件とは
抜歯即時インプラントは、すべての患者に適した治療法ではありません。
抜歯と同時にインプラントを埋入するためには、健康な顎骨と周辺組織が必要です。
インプラントを支える顎骨が少ない場合や、病気によって歯茎や歯周組織がダメージを受けている場合、インプラントの安定性が確保できないため、抜歯即時インプラントは不適応とされます。
特に、抜歯の理由が歯周病の場合、歯周組織や顎骨が破壊されている可能性があります。
そのため、まずは自身の状況で抜歯即時インプラントが可能かどうかを確認する必要があります。
当院では、日本歯周病学会「認定医」の資格を持つ院長によってインプラント治療を受けることができます。
歯周病の進行が酷い方や歯周病が原因で断られた経験がある方など、一度ご相談ください。
抜歯即時インプラントのメリット・デメリット
メリット
- 抜歯からすぐにインプラントを埋め込める
- 術後の痛みや腫れが少ない
- 治療期間を短縮できる
- 骨の吸収を防げる
デメリット
- 保険適用外のため自費治療となる
- インプラントの定着率が通常よりは劣る場合がある
- 受けられない歯科医院もある（当院へぜひ一度ご相談ください。）
抜歯即時インプラントの治療の流れ
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1カウンセリング
まず、問診票にご記入いただき、その内容をもとにカウンセリングを行います。
インプラントの特徴や手術の流れ、所要期間や費用についてご説明します。疑問や不安があれば、どうぞ遠慮なくお話しください。 カウンセリング後、お口の状態を詳しく把握するための検査を行います。この検査結果をもとに、インプラントの適切な位置や深さ、角度を決定していきます。 -
2治療・クリーニング
検査で虫歯や歯周病が見つかった場合は、それらの治療を優先します。
問題がない場合は、インプラント治療後の歯ぐきの回復を促進するために、事前にクリーニングを行い、口腔内を清潔に保ちます。
もし虫歯や歯周病で顎骨が減少している場合には、骨の量を増やす「骨造成手術」が別途必要となります。 -
3抜歯とインプラント埋入手術
麻酔を施した後、対象の歯を抜歯し、インプラント体を埋入します。その後、歯ぐきを縫合して手術は終了となります。
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4アバットメントの装着
インプラント体と骨の結合が確認されたら、インプラント体の上に入れ歯を固定するためのアバットメントを装着します。
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5最終的な被せ物の装着
周囲の歯とのバランスを考慮し、最終的な被せ物の色を選定します。
被せ物が完成したら、それをセットして治療が完了します。 -
6定期健診
インプラントを長持ちさせるため、手術後は定期的なメンテナンスをお勧めします。
これにより、他の歯のトラブルにも早期に気づくことができ、クリーニングで清潔な口腔環境を維持することが可能です。忘れずに受診してください。
